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次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1、2、3、4から最も適なものを一つ選びなさい。 

 ①「自分は本当に何をしたいのか」といった問いを自分自身に向けるのは、特に辛いことだ。タマネギの皮をむくように、いくらむいていっても何もなかったという気持ちに袭(おそ)われることもある。  
  一方、読書の場合はすぐれた相手との出会いがあり、自分自身の内側を見つめているだけでは、とうてい見えてこない世界に開かれるのが読書だ。読書を通して、時も場所も離れた人間と出会うということは、普段(ふだん)のコミュニケーションとは違う楽しい緊張感(きんちょうかん)を味わわせてくれるのである。 ( ② )なのがテレビだ。テレビ番組を見ていれば、 自分に向き合う必要もないし、 テレビはそのような隙(すき)も与えない。テレビは、自分の外側の問題に興味を喚起(かんき)させる力はあるが、自分自身と向きあう時間はつくりにくい媒体(ばいたい)だ。テレビの時間は、テレビをつくる側が管理している。どのようなテン ポでどんな情報を組み合わせれば視聴者(しちょうしゃ)が退屈(たいくつ)しないのかを計算して時間の流れをつくっている。それに対して、読書の場合は、途中で休んでもいいし、速いスピードで読み続けてもいい。読書の時間は、読者の側がコントロールしているのである。                   
                                                               (斎藤 孝『読書力』 (岩波書店)より) 

問1:①「自分は本当に何をしたいのか」といった問いを自分自身に向けるのは、特に辛いことだ」
とあるが、どうして辛いことなのか。 
1. 自分自身に問いかけるだけでは、なかなか答えが出てこないから。   
2. 自分自身に問いかけても、自分が成長するわけではないから。      
3. 自分自身に問いかけても、すぐれた相手との出会いがないから。   
4. 自分への問いかけは、単調で退屈な作業だから。 

問:2:( ② )に入る適当な語はどれか。 
1. 積極的(せっきょくてき)       
2. 効果的(こうかてき)      
3. 典型的(てんけいてき)       
4. 対照的(たいしょう) 


正解: 
問1:1 
問2:4 
解析:
問1:後ろに続く「タマネギの皮……」の比喩が意味していることは何か。 
問2:読書との相違がはっきりしていることを表す言葉。 
 

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 世界の諸民族のあいさつを調べてみると、(中略)握手に代表されるような 相互的なあいさつはきわめてめずらしいことがよく分かる。 
  それはたいていの社会で、身分や地位や役割がはっきり定まっているからにほかならない。また、毎日の軽いあいさつがおこなわれる社会が少ないというのは、それらの社会では人々はもっぱら家族や親族や部族など所属する社会集団の成員として生きていて、個人としての役割があまり認められていないことと関係している。そうした集団内では、物のやり取りなどの際にも、普通あいさつはいらないのである。たとえばインドでは家族や友人の間では普通感謝の表現は行われない。かえってタブー視されるのだが、家族の食卓で塩を手渡してもらっても「ありがとう」という欧米流は、家族が一体になって暮らす社会では、むしろ「他人行儀」なことなのだろう。 
 日本人もいつのまにか家族のなかで「ありがとう」を繰り返すようになった。しかも、それは文句なしによい習慣と考えられているようだ。それは家族が身を寄せ合うようにして生きていた暮らしがすっかり過去のものになり、人間関係が様変わりしたことを如実に物語っている。 

問1:「相互的なあいさつはきわめてめずらしい」とあるが、なぜか。 
1. 多くの社会では、人々の身分や役割がきまっているから。 
2. 身分や地位に関係なく、握手が代表的なあいさつだから 
3. 毎日の軽いあいさつが行われるのが、あたりまえだから 
4. 世界の諸民族では、身分や役割がまだはっきり定まっていないから 

問2:インドについての説明として正しいものはどれか。 
1. 個人としての役割が認められているので、普通家族に「ありがとう」と言わない。 
2. 家族の食卓で塩を手渡してもらって感謝の表現を使わないことは、タブー視される。 
3. 家族や親族などの社会集団の成員同士の間では、感謝の表現がよく使われる。 
4. 家族が一体となって暮らす社会なので、あまり「ありがとう」と言わない。 

問3:日本についての説明として正しいものはどれか。 
1. 「ありがとう」がよい習慣と考えられるのは、人間関係が変わって個人としての役割があまり認められていないからである。 
2. かつては家庭の中で感謝の表現はあまり使われなかったが、最近はよい習慣と考えられて頻繁に使われる。 
3. 昔から家庭の中では感謝の言葉がよく使われていたが、最近は文句なしのよい習慣として定着している。 
4. 家庭の中で感謝の言葉がよく使われるのは、家族が身を寄せ合うようにして暮らしているからである。 


正解: 1 4 2 

問1.“互相寒暄極為少見”為什麼?原文接著說了“這是因為一般社會人的身份,地位,作用都規定得很清楚的緣故”,顯然選1;
問2.文中關於印度人的敘述只有一句話“たとえばインドでは家族や友人の間では普通感謝の表現は行われない”所以答案顯而易見;
問3.作者說了“日本人也不知道從何時開始在家裡重複使用起"謝謝"來了”。也就是說,以前日本人在家裡不使用感謝的言辭。選項1意思反了。選項3“昔から家庭の中では感謝の言葉がよく使われていたが”錯誤。選項4在家裡使用起“謝謝”來是因為“家族相依為命的生活已經成為歷史”,不是因為“身を寄せ合うようにして暮らしているから”
 

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あなたは、どんな人を若いと感じますか。肌がきれいな人、背中がまっすぐ伸びている人、など見かけを判断の基準にする人もいるでしょう。私の場合、その人がどういうこころを持っているか、を判断の基準にしています。人は年を取ってくると、様々な場面で、新しいやり方があると分かっていても自分が慣れている方法で済まそうとするようになります。こういう人は、年齢がいくら若くても「若い」とはいえません。面倒でも必要と思ったら新しいやり方を取り入れることができる人、こういう人が若い、と私は思います。 

問:この文で、筆者はどういう人を「若い」といっているか。 
1. 肌が美しく、姿勢がとてもいい人 
2. いろいろな場面で、新しいやり方を人よりたくさん知っている人 
3. 自分が慣れている方法ではない方法をやってみようとする人 
4. 自分がよくわかっているやり方で、やり通そうとする人。 
 

正解:3

文章大意:


你覺得什麼樣的人是年輕人?美麗的肌膚的人,一直長個子的人,也有把看到的這些作為判斷的標準的人。我是以擁有什麼樣的心態作為判斷標準的。人一上了年紀,在不同的場合下,即使知道有新的做法,也會用自己習慣的方法去解決。這樣的人,年齡無論多麼年輕,都不能被叫做“年輕人”。即使麻煩,有必要的話,能掌握新的方法的人,這樣的才是年輕人,我是這麼認為的。
 

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次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1、2、3、4から最も適なものを一つ選びなさい。
  自分の飼っている犬は泣いたことがあると主張(しゅちょう)する人がいる。またある種の記述によれば、(注1)サーカスで飼われている象は涙を流すという。(注2)ヒト以外にも涙を流す動物がいるのだろうか。 ( ① )②これらの報告は、非科学的な誤った記述なのだろうか。そうではなく、一見奇妙(きみょう)に思えるこれらの報告は、二種類の異なった涙を同じものとしてしまった誤りのように思われる。というのは、ヒトにおいては、感情が高ぶったときに流される涙(感情の涙)と、 目にゴミが入ったときなどに流される涙(連続性の涙)は、明確に区別されているからである。 

  この区別には、いくつかの証拠(しょうこ)がある。たとえば、目の表面に麻酔(ますい)をかけると、 「連続性の涙」は止まってしまうのだが、 「感情の涙」は影響を受けない。目に麻酔をかけられた人は、煙(けむり)にさらされよ(注3)うが、目にゴミが入ろうが涙が出なくなるのだが、悲しみによって涙を流すことは(注4)依然(いぜん)として可能なのである。 

  ここで再(ふたた)び動物が流す涙について考えてみる。 ( ③ ) 、(注5)そもそも目を(注6)うるおすという生理的な目的のために流される「連続性の涙」については、 (注7)霊長類(れいちょうるい)はもちろん、動物全般にごく普通に共有されているものであろうことは容易に想像がつく。実際ある種の海鳥は、海水に含まれる塩分から目を守るために、 「連続性の涙」を流すことがある。   

  しかし、 (ア)については、正確で信用できるような報告はない。動物が( イ )を流したといういくつかの報告は、この( ウ )を過剰(かじょう)に解釈(かいしゃく)したものが多く含(ふく)まれるように思われる。结局、真の問題点は④動物の内的状態がわからないということにあるのだが、この点は今後、涙とは別の客観的な指標(しひょう)を用いて、動物の内的な状態を推側することで解決できるものと思われる。   

  だが、ここで重要なことは、 「感情の涙」がヒト以外の動物にもあるのかということよりは 、むしろそれがヒトに特徴(とくちょう)的にみられるという点である。⑤「感情の涙」こそ、ヒトという生物を考えていく上で重要なのである。                    
                                                                 (金沢創「『涙』の進化論」による)   

 

(注1)サーカス:多くの動物を使って、曲芸などを興行しながら各地を巡業する旅芸人の団体。   
(注2)ヒト:生物学的に分類するとき人類。   
(注3)~うが~うが:~ても~ても、関系なく   
(注4)依然(いぜん)として:元のままである様子。   
(注5)そもそも:はじめから。元来。   
(注6)うるおす(潤す) :水分を含ませる。湿(しめ)らす。   
(注7)霊長類(れいちょうるい):サルやヒトの仲間。 


問1:( ① )に入る適当な語はどれか。   
1. それとも           
2. しかし       
3. そして            
4. さらに 

問2:②「これらの報告」について、筆者はどのように考えているか。   
1. ヒト以外の動物も感情の涙を流すことがある。      
2. ヒト以外の動物が感情の涙を流すことはない。     
3. 感情の涙と連続性の涙を混同している可能性がある。       
4. ヒト以外の動物が涙を流すかどうか、まだ確認できていない。 

問3:( ③ )に入る適当な語はどれか。   
1. すると            
2. だから       
3. それでは           
4. それでも 

問4:ア、イ、ウに入る語の組み合わせとして、正しいのはどれか。   
1. ア:連続性の涙 イ:感情の涙  ウ:連続性の涙        
2. ア:感情の涙  イ:感情の涙  ウ:連続性の涙      
3. ア:連続性の涙 イ:二種類の涙 ウ:感情の涙        
4. ア:感情の涙  イ:連続性の涙 ウ:二種類の涙    

問5:④「動物の内的な状態がわからない」とあるが、 具体的には何がわからないのか。   
1. ヒト以外の動物はどのようなときに涙を流すのか。      
2. ヒト以外の動物の動物が流す涙は、感情の涙か連続性の涙か。     
3. ヒト以外の動物は何のために涙を流すのか。       
4. ヒト以外の動物にもヒトと同じような感情があるのかどうか。 

問6:⑤「『感情の涙』こそ、ヒトという生物を考えていく上で重要なのである。」とあるが、筆者が主張したいことは何か。   
1. 「感情の涙」を流すかどうかこそが、ヒトとヒト以外の動物の違いを示す指標である点が重要だ。     
2. ヒト以外の動物が「感情の涙」を流すかどうかということより、ヒトが感情を持ち、感情の涙を流す動物だということが大切だ。     
3. ヒト以外の動物が「感情の涙」を流すかどうかということを研究しても、ヒトの生活を向上させる上で何の役にも立たない。      
4. ヒト以外の動物が「感情の涙」を流すかどうかという研究は、ヒトという生物を知る上でも重要な研究である。 

正解:
 
問1:1  
問2:3  
問3:1  
問4:2  
問5:4  
問6:2 

解析:

問1:「~か、 (  )~か」という選択になっている。  
問2:1は明らかな間違い。2は:「感情の涙を流すことはない」 と断定している点が誤り、
4は「感情の涙」でなく、単に「涙」となっている点が誤りとなる。 
問3:前の文と後ろの文の関係はどうなっているか。逆説でもなく、「原因→结果」でもない。
なお、「それでは」の後には人の意志行為や呼びかけがくる。  
問4:一度入れて読んでみる。アが「感情の涙」とわかれば、選択肢は二つしかない。 
問5:「連続性の涙」か「感情の涙」かを知るための、「別の指標」は? 
問6:1と3は明らかな間違い。2か4かになるが、前の一文に注意する必要がある。筆者は、 
「感情の涙」がヒトに特徴(とくちょう)的にみられることを重要だと考えている。 

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